映画鑑賞 10.30~12.31
【2020アカデミー賞動向】
今回のアカデミー賞は、
1917 命をかけた伝令(監督:サム・メンデス)
アイリッシュマン(マーティン・スコセッシ)
マリッジ・ストーリー(ノア・バームバック)
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(クエンティン・タランティーノ)
パサライト 半地下の家族(ポン・ジュノ)
の5作を中心に争われるでしょう。
撮影賞、作曲賞など、技術部門で多数受賞が期待される1917か。
現時点で最有力視されているアイリッシュマンか。
主要の主演男優賞、助演女優賞、脚本賞が堅そうなマリッジ・ストーリーか。
ブラピの助演男優賞が期待されるワンス・アポンか。
いや、1917が2勝、他3作が4勝止まりの中、14勝と前哨戦で圧倒しているパラサイトか。
全然読めません。
☆☆☆…1~4点
★☆☆…5~6点
★★☆…7~8点
★★★…9~10点
【新作鑑賞】
『IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』丸の内
全米初週1位9,000万ドル、最終2億ドル。
ドルビーシネマ初鑑賞。なかなかいいね。
前作は7点。今作は2点。
今作は怖さが少ない。ビル・スカルスガルドの演技力を感じられない。というのも彼が下手なのではなく、ペニーワイズ自体の恐ろしさの演出が前作よりかなり少ないから。
最後も何なのあれ、あんな安っぽい子供のケンカみたいな手法でやっつけちゃって。ペニーワイズってそんなに小心者のザコキャラだったの?これまで積み上げてきた彼への恐怖心が最後で全部台無し。
そもそも前作は子供たちが主人公だったから、フレッシュでスタンド・バイ・ミー的な青春モノでもあったけど、それがおじさんおばさんになったら魅力を感じられないし感情移入も難しい。
他文句たくさんあるけど省略。
Potential:アンサンブル賞、エンタメ賞、衝撃賞(3部門)
☆☆☆
『アイリッシュマン』吉祥寺
アカデミー賞作品賞最有力。
アカデミー賞確実だそうだから見てみたけど、長かった。長いとわかっていたから長いとは感じなかったけど、もっと簡潔にまとめてほしかった。
Potential:主演男優賞(ロバート・デ・ニーロ)、助演男優賞(アル・パチーノ)、アンサンブル賞(3部門)
☆☆☆
『クロース』Netflix
アニー賞作品賞ノミネート。
サンタクロースの誕生秘話を描いたアニメ作品。
大人が子供を動かし、その子供が大人を動かす。ほっこり良作です。劇場公開されないのが残念。話題作になりそうなのにね。
トナカイとかソリとか赤い服とか、一つずつサンタクロースが出来上がっていくさまも面白い。直接は描いていない主人公と父親との親子愛も地味に好き。
Potential:◎オススメ賞、○脚本賞、ED賞、○しゃれおつ賞、芸術賞、映像賞、○歌曲賞、涙賞、◎温か賞、(9部門、◎2○3)
★★★
『マリッジ・ストーリー』Netflix
アカデミー賞作品賞有力。主演男優賞、主演女優賞、助演女優賞、脚本賞受賞有力。
これは面白い。コミカルでクスクス笑えるシーンも多ければ、最後は大泣きできる。
一番笑えたのは、実は一番痛いシーン。まさに大量出血のシーンですね。彼の動揺がまさかこんな悲惨な結果を生むとは思わなかった。しかし笑いが止まらなかった。大丈夫大丈夫言いながら袖から落ちたりドアに付着したり。
一番ほんわかグッときたのは、門を閉めに行くシーン。お互いが見えなくなる直前の彼女の表情がよかった。BGMもすごくいい。これが最後の髪を切ってもらうときなんだろなと想像すると悲しくなったよね。そしてそのシーンの数分後に大ゲンカが訪れるもんだから一気に心が痛くなる。
一番泣けたのは、ラスト。締めの言葉には涙を抑えられないですね。そのときの2人の表情はもちろん、お父さんの気持ちを察してあげている息子の無言の演技が地味に感動した。
現代版「クレイマー、クレイマー」というのはその通りでしたね。しかし一番違っていたのは、クレイマーは息子の存在に助けられた印象が強いけど、今作はそこを重視せず、あくまで夫と妻自身がお互いをきちんと見つめ合っていく描き方をしているから、今作のほうが圧倒的に好きです。
アカデミー賞応援します。
Potential:○オススメ賞、○監督賞(ノア・バームバック)、◎主演男優賞(アダム・ドライヴァー)、◎主演女優賞(スカーレット・ヨハンソン)、助演男優賞(アラン・アルダ)、○助演女優賞(ローラ・ダーン)、若手俳優賞(アジー・ロバートソン)、◎アンサンブル賞、◎ケミストリー賞(アダム・ドライヴァー×スカーレット・ヨハンソン)、◎脚本賞、○ED賞、○作曲賞、○涙賞、◎温か賞、◎切な賞(15部門、◎7○6)
★★★
『失くした体』Netflix
アカデミー賞長編アニメ賞ノミネート有力。
せめてもうちょっと美男と美女であってほしかった。
Potential:異色賞(1部門)
☆☆☆
『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』丸の内
全米初週1位1億8,000万ドル。
念願の、公開初日、20日の0時の回を観られました。おなじみのオープニングが「バーン」と出た瞬間に劇場大喝采。
内容は、意外性が少なく、なんでもありな部分も多く、満足はいきませんが、レイアをちゃんと死なせてくれたことには大感謝したい。
エンドロールでレイアとかC3POとかのクレジットで拍手が鳴ったのよかった。
Potential:オススメ賞、監督賞(J・J・エイブラムス)、主演女優賞(デイジー・リドリー)、技術賞、しゃれおつ賞、芸術賞、映像賞、音響賞、エンタメ賞(9部門)
★☆☆
『パラサイト 半地下の家族』日比谷
アカデミー賞作品賞ノミネート有力。
めちゃくちゃに大絶賛されていたけど、全然合わなかった。ただ女の子がめちゃくちゃに可愛い。という感想は、「お嬢さん」と同じ。
Potential:エンタメ賞、衝撃賞、異色賞(3部門)
☆☆☆
【WOWOW準新作鑑賞】
『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』
カンヌ映画祭脚本賞受賞。
なかなか不気味で引き込まれて面白かった。意味不明映画のようでストーリーはわかりやすい。ラフィー・キャシディはやっぱり美しい。
Potential:監督賞(ヨルゴス・ランティモス)、脚本賞、芸術賞、撮影賞、衝撃賞、異色賞(6部門)
★★☆
『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』
全米初週1位2億5,000万ドル、最終6億7,000万ドル。
エンドゲームで感動したあとにアイアンマンから順々に観ていったけど、今作はエンドゲーム以上でアベンジャーズシリーズ最高傑作だわ。なんせアクションがものすごい。あそこまでやって勝てないのならしょうがないよ。
ガモーラのエンドはちょっと納得いかないかな。本当に愛があるならもうちょっとためらってほしかった。
Potential:○オススメ賞、○監督賞(アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ)、ED賞、技術賞、しゃれおつ賞、芸術賞、映像賞、音響賞、◎エンタメ賞、○衝撃賞(10部門、◎1○3)
★★★
『アントマン&ワスプ』
全米初週1位7,600万ドル、最終2億ドル。
Potential:技術賞、映像賞、エンタメ賞(3部門)
★☆☆
【近日公開気になる作品10傑】
01.10 フォードvsフェラーリ
01.10 ティーンスピリット
01.17 ジョジョ・ラビット
01.31 ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密
02.07 ザ・ピーナッツバター・ファルコン
02.14○1917 命をかけた伝令
02.14 影裏
02.21 ミッドサマー
05.01 ブラック・ウィドウ
09.18 TENET テネット